The really happy person is one who can enjoy the scenery on a detour.
2006'03.06.Mon
びしょ濡れの女将さん
スペイン国旗
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地図スペインからイギリスに帰る方法も、特には決めてなかったんよ。と言うのも、もちろん面倒臭かったってのがいちばんの理由だけど(笑)ヨーロッパ内ならいくらでも手段はあるはずだと決めてかかってたし、その日任せの旅過ぎて決めようがなかったってのもホント。

とりあえずバルセロナの駅で飛行機のチケットの値段を調べてみたものの、とてもじゃないけど私たちに払える値段じゃなかった。で、結局はまたしてもフェリーのお世話になることにしたんよ。イギリスへのフェリーはビルバオから出てるっちゅーことで、さっそく夜行列車で一路ビルバオへ。 今回は6人部屋をふたりで専用出来てかなり快適な旅。
女の子さてさて、ドーバーでの経験から駅に着けば情報はあるだろうと確信めいたものを持っていたけれど、ビルバオの駅にはフェリーポートらしき案内は何もなかったんよ。周囲の人に聞き込みを開始するも、駅員も案内所の人も誰一人英語が通じない。「フェリー」「シップ」なんて単語を並べても、皆一様に首をかしげるばかり。何人も何人も話しかけて、ようやくフェリーは近くのサンタンデ−ルという町から週2便出ているっちゅー情報をゲット。

で、さっそくサンタンデ−ルへ行ってみたんよ。次に船が出るのは明日でも、乗り遅れない為にフェリーポートの近くに宿を取りたいと思ったし、もしかしたらチケットも買えるかもしれないと思ったから。けどねぇ、サンタンデ−ルは小さな町で、歩き周っても宿らしいものは見当たらなかったし、フェリー乗り場には入れずチケットすら買えなかった。(涙)

することがなくなった私たちは、近くのカフェで作戦を練り練りしつつ、ちょっとコーヒーブレイク。「しょうがないからビルバオに戻って宿を探そうね」なんてようやく真剣に考え出した私を尻目に、Rはスラムダンクの話でひとり大盛り上がり。「『安西先生…バスケが…バスケがしたいです…』あぁぁっっっ!みっちぃぃ!ここが泣けるんだよぉっ!!」 …。

ビルバオに戻った私たちは、観光案内所でもらった安宿リストを手にウロウロ。地図を頼りに何本も路地を入っていくと、ちらほら「ペンション」の看板が目立つようになってきた。けど、どれも狭い通りに面した建物の何階かにあってかなり怪しいんよ。それでも、最終日に野宿は嫌!なんて暗黙の了解が、うちらにインターホンを押させた。

ブーという音と共にドアのカギが開けられ、ドキドキしながら階段を上がっていく。 重いバックパックを背負ってヒィヒィ上がっていくと、表の看板で見たのと同じ名前が書いてあるドアをみつけた。相変わらずドキドキしつつも、ここまで来たらなるようになれ!と思い切ってドアをノックしてみる。ドタドタドタっと物音が聞こえて、さすがにちょっとビビるうちらだったけど、ドアが開いてそこに立っていたのは、意外にも何とも気のよさそうなおばさん。ニコニコ笑顔を浮かべて私たちを歓迎してくれている。

ビルバオが、うちらの目は点。おばさん、びしょぬれじゃんけ。ちょうどシャワーを浴びて拭かずに出てきたように、髪の毛からも洋服からも水が滴り落ちてるんよ。外は晴れていて雨漏りのはずがないし…。水道管の故障?だとしたら、この宿には泊まりたくないなぁ。なんて私たちをよそに、おばさんは私たちを招き入れて部屋を見せてくれる。

何部屋か見せてもらって、シャワー室、トイレも案内してもらう。が、スペイン語でベラベラ一気に喋られちゃ、わかるはずないじゃんけ。とりあえず値段を聞こうとするにも、これまたわかり合えない。(泣)仕方なく紙に数字を書いてもらうと、ふたりで30ユーロ。おばさんがびしょぬれな理由が気になったけど、ペンションにはどこにもそれらしき跡が見えなかったし、部屋もきれいだったし、何よりもびしょぬれでもこんなに笑顔なおばさんを見たら、疑いの心はどこかへ行ってしまった。

翌朝、私は「乗り遅れるわけにはいかない…!」というプレッシャーのせいか、いつもより早く目が覚めた。隣ではそんな思いなんて露知らずのRがスヤスヤ寝ている。旅の終わりになって、ようやく計画通り起床。やれば出来る子だとは思ってたんよねぇ〜♪なんて自我自賛しつつ、気分良くRを起こしたのでした。

その後荷物をまとめ、お金を払おうと部屋を出る。…あれ??どこで払うんだっけ??そういえば昨日、金額は聞いたものの、どこで払うかは言われていないんよねぇ。レセプションらしきものもおばちゃんも見当たらない。うろうろペンション内を一周しても、おばちゃんはどこにもいない。 早くおばちゃんを探さないとフェリーが行ってしまう…!!なんて、だんだんめんどくさくなってきて「逃げちゃう??」とも一瞬考えたけど、結局ベッドの上に30ユーロを置いて宿を去ったのだった。



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